長年車に乗っていると「寿命はどれくらいなのか？」と気になることもあるのではないでしょうか。突然車が寿命を迎えると急な乗り換えになるため、事前に寿命を知りたいと考える人は珍しくありません。しかし、車の寿命と言われても、どう判断すればいいかわからない方も大勢います。
そこでこの記事では、走行距離や年式の目安、寿命を判断できるサインを徹底解説します。解説する内容を参考に、愛車の状態を見極め、買い替えやメンテナンスの判断材料にしてみてください。
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車の寿命はどれくらい？
まずは、車の寿命はどれくらいなのか解説します。年式と走行距離、それぞれでの車の寿命の目安を把握して、乗り換えを検討する際の参考にしてみてください。
年式は10年から15年
車の寿命を年式で考えると、10年〜15年が1つの目安とされています。10年を超えるとエンジンや電装系の部品の劣化が目立ちやすくなり、修理回数も増えてきます。また、メーカーで部品を保存し続ける期限が10年とされているため、修理がしづらくなる点も寿命とされる要因の1つです。
ただし、車検ごとに必要な整備を行っていれば15年を超えても十分走行は可能です。特に、近年は耐久性が高まっており「20年乗れる車」も存在します。海外輸出される中古車には20年を超えても現役で走る車が多いことからも、信頼性が向上していることがわかります。
走行距離では10万～15万km
走行距離で見た場合、10万〜15万kmが寿命の目安とされています。理由は、10万km前後でタイミングベルトやサスペンションなど高額修理が必要になるケースが多いためです。そのため、10万〜15万km走ったタイミングで買い替えを検討する人も少なくありません。
しかし、長距離走行がメインの車や、メンテナンスを欠かしていない車は20万km以上走ることも珍しくありません。走行距離だけで寿命を判断するのではなく、使用環境やメンテナンス履歴をあわせて考えることが大切です。
車が寿命かどうか判断するサイン
寿命は年式や距離だけでなく、実際の状態からも判断できます。以下のサインが出ている場合、寿命が近い可能性があります。
- 故障頻度の増加
- 維持費の上昇
- 走行性能の低下
- 車体の劣化
- 走行中に異音が聞こえる
それぞれのサインを詳しく解説します。
故障頻度の増加
「エンジンがかからない」「エアコンが効かない」など電装系の不具合や短期間でトラブルを繰り返す場合は、寿命のサインです。修理しても別の不具合がすぐに発生するようなら、車全体の劣化が進んでいる証拠です。度重なるメンテナンスは修理費用がかさみ精神的な負担になるため、無理に乗り続けるより買い替えも検討してみてください。
維持費の上昇
古い車は自動車税や重量税が高くなるだけでなく、燃費の悪化によるガソリン代増加も見過ごせません。さらに、部品交換や修理の頻度が上がれば、毎年の維持費の合計額が新車購入費用に匹敵する場合もあります。特に、10年を超える車は車検のたびに高額な整備が必要になることも多く、長期的には乗り換えたほうが低コストの可能性があります。
走行性能の低下
「アクセルを踏んでも加速が鈍い」「エンジン音が大きくなった」「ハンドル操作が重く感じる」などは走行性能低下のサインです。これはエンジンやミッション、足回りの劣化による影響が考えられます。性能が落ちたまま走行を続けると燃費も悪化し、安全性にも直結します。少しでも違和感を覚えたら、早めに点検を受けることが重要です。
車体の劣化
「サビや塗装の剥がれ」「ドアの建付けの悪化」「下回りの腐食が進んでいる」場合は、構造的な劣化が進んでいる車です。特に、雪国や海沿いなど塩害の多い地域では、劣化が早く進行します。外観の劣化は見た目だけでなく、衝突時の安全性にも直結します。修復が難しいレベルに達している場合は、寿命と考えて手放す判断が賢明です。
走行中に異音が聞こえる
走行中に異音が聞こえる場合は、部品の摩耗や破損などの劣化が進んでいる場合があります。エンジンや足回り、ブレーキからこれまで耳にしたことのない音が聞こえた場合は、寿命が近づいているサインです。特に、音が日ごとに大きくなるようなら、部品交換や買い替えを早めに検討する必要があります。
車の寿命と少しでも伸ばすコツ
車は使い方次第で寿命を延ばせます。日々の運転やメンテナンスを工夫することで、10年・10万kmを超えても快適に乗り続けることは可能です。ここでは寿命を延ばすための具体的なコツを紹介します。
丁寧な運転を心がける
丁寧な運転を心がけることで部品の摩耗を抑え、寿命を延ばせます。急発進や急ブレーキはエンジンやブレーキ、タイヤに大きな負担を与える要因です。そのため、運転が荒いと車の走行性能や足回りなどの寿命を縮める恐れがあります。
短距離走行を繰り返すとバッテリーやエンジンの劣化を早めます。可能であれば長距離運転も取り入れることがおすすめです。日常的に車を丁寧に運転することで、車の耐久性向上が期待できます。
定期的なメンテナンスを受ける
メーカーが推奨する点検スケジュールに従って整備を受けることは、車の寿命を延ばす最大のポイントです。エンジンオイルやフィルター交換、ブレーキパッドやタイヤのチェックを怠らなければ、大きな故障を未然に防げます。
特に、10万kmを超えた車は重要部品の交換時期が重なるため、プロの目で診てもらうことが大切です。走行距離や年式が重なってきた車は、小さな劣化を放置せず、早めに対応することで車は長持ちします。
定期的に洗車する
車体の外観をきれいに保つことも寿命を延ばすポイントです。雨や泥、冬季の融雪剤には金属を腐食させる成分が含まれており、そのまま放置するとサビの原因になります。定期的に洗車し、下回りの汚れを落とすことで車体の劣化を防げます。
ワックスやコーティングを施せば塗装を守り、長期間美しい状態を維持できます。車の購入時に車体を保護するコーティングを施すことで、車を長く乗り続けることが可能です。見た目の問題だけでなく、安全性の面でも重要な習慣です。
車が寿命を迎えた場合の選択肢
どんなに大切に乗っても、いつかは車が寿命を迎えます。その際に取れる選択肢は、大きく分けて次の3つがあります。
- 廃車として処分する
- 買取業者に売る
- 修理して乗り続ける
ここではそれぞれの特徴を整理します。
廃車として処分する
修理費が車の価値を大きく上回る場合や走行不能になった車は、多くの方が廃車を検討します。車を廃車にする場合は、廃車手続きが必要です。解体業者に依頼して車を処分することで、自動車税や自賠責保険の還付を受けられるケースもあります。廃車は、長年乗り続けた車を安全に手放すための最終手段です。
買取業者に売る
まだ走行可能で人気車種や海外需要がある場合、廃車にせず買取業者に売却する方法もあります。年式が古くても、パーツ需要が高ければ査定額がつくこともあります。特に、20年や30年を超えた長寿車は、アンティークカーとして海外で高値がつくケースも珍しくありません。買取業者に売る際は、複数の業者を比較するのがおすすめです。
修理して乗り続ける
愛着のある車や希少車の場合、修理して乗り続ける選択もあります。エンジンの載せ替えや足回りの大規模修理は費用がかかります。しかし、他に代えがたい魅力があれば、車のオーナーにとって価値のある判断です。ただし、修理しながら車に乗り続ける場合は維持費が増えるため、長期的なコストとのバランスを考えることが大切です。
寿命以外で車を手放すタイミング
車は寿命を迎える前でも、維持費やライフスタイルの変化によって手放すべき時期があります。ここでは寿命以外で車を手放す場合の代表的な3つのタイミングを紹介します。
車検
車検は2年ごとにする必要がありますが、古い車ほど整備費用がかさみやすくなります。10年を超えると大規模な部品交換が必要になることも多く、車検費用が高額になるケースも少なくありません。費用対効果を考え、車検前に買い替える人も大勢います。古くなって車検の際の整備費用が高くなってきたら、手放すことを考えてみてください。
税金の重課前
自動車税や重量税は、新車登録から13年、18年を超えると増税されます。年式が古くなると維持費が急に上がるため、課税強化前に乗り換えを検討するのが賢明です。年式が古くなると税金だけでなく燃費の悪化も重なるため、負担が大きくなる前に手放すのがポイントです。13年目か18年目を迎えた場合は、手放すことを検討してみてください。
お得に乗り換えられる時期
寿命を迎える前でも、お得に乗り換えられる時期は車を手放す絶好のチャンスです。例えば、決算期や新モデル発売前は値引きが大きくなるため、寿命を迎える前でも乗り換えのチャンスです。決算期前や中古車需要が増える時期は買取価格が伸びやすくなります。寿命を迎えていなくても、お得に乗り換えられる時期を逃さないことが大切です。
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車の寿命に関するよくある質問
ここまで解説した内容以外にも、車の寿命に関して多くの方が疑問に思うことがあります。ここでは、そうした車の寿命に関するよくある質問を解説します。
車の寿命を20年や30年まで伸ばせますか？
車の寿命を20年や30年まで伸ばすことは可能です。近年の車は耐久性が高く、定期的にメンテナンスを受ければ20年や30年乗り続けることも不可能ではありません。実際に海外へ輸出される中古車には30万km以上走行する車もあります。ただし修理費や維持費は増えるため、長期的なコストと安全性を見極めながら判断することが大切です。
新車登録から10年超えるとどうなりますか？
10年を超えると部品の劣化が目立ち、故障や修理の頻度が増える傾向にあります。さらに、自動車税や重量税の重課が始まるため、維持費が上昇します。ただし、必ずしも寿命ではなく、メンテナンスを徹底すれば安全に乗り続けることも可能です。使用状況や修理費用を踏まえ、乗り続けるか手放すかを検討してみてください。
まとめ
この記事では、車の寿命の目安や見極めるサインなどを解説しました。車の寿命は年式では10〜15年、走行距離は10万〜15万kmが一般的な目安です。使い方や整備次第で20年、30年乗れる車もあります。
寿命のサインとして、故障の頻発や維持費増加などが挙げられます。さらに寿命以外でも、車検や税金の重課前などが手放すタイミングです。愛車を長く乗りたい場合は丁寧な運転と定期的なメンテナンスが必須です。正しい知識を持って、安全かつ賢いカーライフを楽しんでみてください。
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